【牛肉の部位】ミノ・ハチノス・センマイ…牛の内臓ってどんな部位?
2019.8.22

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牛肉はロースやバラ、サーロイン、ランプ、ヒレなどの部位があり、みなさん確実に食べたことがあると思います。
そして牛の可食部位として、肉の他に内臓系の部分がありますね!
焼肉でホルモンを注文する方も多いと思いますし、スーパーマーケットや小売店で購入して家庭で調理して食べることもできます。
焼肉屋さんの他にも洋食屋さんや居酒屋さんにホルモンを使ったメニューもあるので、日本人には身近な存在だと思います。
しかし、馴染みがあっても果たしてドコの部分なのか…というのはあまり知られていないのではないでしょうか?
今回はそんな牛の内臓部位についてご紹介します!

牛の胃袋は4つ!それぞれ違う特徴がある

牛の胃袋は4つあります。
牛の胃は1つじゃないというのは有名なので、多分知っている方が多いですよね。
そんな牛の胃袋は第1胃から第4胃までそれぞれ名称が違い、食感など特徴も異なります。
ミノ・ハチノス・センマイ・ギアラ
それぞれについて紹介していきます。

第1胃:ミノ

ミノは4つの胃袋の中で1番大きく、硬いのが特徴です。
第1胃だけで胃全体の約80%を占めていて、全体的に肉厚です。
色は白くて歯ごたえはしっかりめ!
硬くて食べにくいので、包丁で切り込みを入れて提供されることが多いと思います。
特に肉厚な部分は『上ミノ』と呼ばれています。
濃いめの味付けになっていることが多いのもミノの特徴です。

第2胃:ハチノス

ハチノスは名前のとおり、見た目が蜂の巣に似ていることから名付けられました。
こちらは胃全体の5%くらいを占めています。
主に煮込み系の料理に使われる部位で、長時間の下ゆでが必要など下ごしらえに時間と手間がかかります。
時間をかけて煮込むことで柔らかくなるのが特徴です。
日本だけでなく、イタリア料理のトリッパにもこのハチノスが使われています。
中華料理でも下ごしらえをした上で炒め物に使われたりしていますね!

第3胃:センマイ

センマイは胃全体の7%くらいを占めます。
『センマイ刺し』というのをご存知の方も多いのではないでしょうか?
“刺し”とついていますが、これは生の状態ではありません。
センマイは生のままだと臭くて食べられないので、茹でて下処理をする手間が必要です。
この下処理によってコリコリの食感になります。
センマイは脂肪が少なめで鉄分が多いのが特徴で、栄養価が高めの部位です。

第4胃:ギアラ

ギアラは胃全体の約7%を占める部位です。
ミノ・ハチノス・センマイという3つの胃と比べると柔らかくて滑らかなのが特徴で、全体的に脂肪が多い部分です。
調理方法としては煮込み向きの部位と言えます。
ギアラはその色から別名『赤センマイ』とも呼ばれています。

【豆知識】生物学的な『胃』はギアラだけ!

牛の胃は4つあるとご紹介しましたが、人間や他の動物のように胃液を出して消化作業を行なっているのは第4胃のギアラだけです。
牛が食べたものを口に戻して何度も咀嚼する反芻という行動が有名ですが、ミノ・ハチノス・センマイの3つの胃は反芻するための器官なので胃液の分泌はしていないんです!
3つ目の胃のセンマイは消化機能のあるギアラの中に入る食物の量を調節するのが仕事で、大きいものをミノやハチノスに戻す作業をしています。
「これは消化するには大きすぎる!」と判断したものを前の胃に戻していくことで、反芻を繰り返しているんです。
ミノ・ハチノス・センマイは人間でいう『食道』が牛独特の進化によって出来上がった器官になります。

牛の腸は3種類!<小腸・大腸・直腸>

牛の腸は3つの部位に分けられます。
・マルチョウ
・シマチョウ
・テッポウ
の順に並んでいて、それぞれ小腸、大腸、直腸の部分です。
どの部位も割と耳にしたことのある名前だと思います。
1つずつ紹介していきます!

マルチョウ=コテッチャン

小腸であるマルチョウは、別名『こてっちゃん』と呼ばれます。
こてっちゃんという名前は馴染みのある方も多いかもしれませんね!
他にも『コプチャン』『ヒモ』とも呼ばれています。
マルチョウは一頭から10kgくらい取ることができ、脂が濃厚で柔らかい部位です。
プリプリした感じの食感も特徴的だと思います。

シマチョウ=テッチャン

シマチョウは大腸の部分で、『てっちゃん』とも呼ばれています。
テッチャン・コテッチャンという呼び名はホルモンの中でも割と認知されているのではないでしょうか。
このシマチョウは一頭の牛から1kg程しか取れないので、マルチョウよりも希少な部位です。
マルチョウと比べると脂が少なく、厚みがあって歯ごたえも強いのが特徴です。
このシマチョウは下処理が大変で時間がかかります。

テッポウ

腸の中で1番肛門側に位置する直腸をテッポウと呼びます。
とにかく歯ごたえ抜群なのが特徴です!
噛んでも噛んでも噛みきれない…というような部位なので、ホルモンを噛む感覚が好きな方にはうってつけかもしれません。

下処理と調理の工夫で美味しく食べられます!

牛の内臓系は割と身近な食材です。
焼肉でも定番ですし、煮込み料理にもよく使われます。
それぞれの部位の特徴に合わせて下処理をしたり味付けを変えることで美味しく食べる事ができます。
肉の可食部に新鮮さが大切なように、やはり内臓系も鮮度が美味しさを左右します。
肉だけではなく内臓系に興味がある方も、ぜひ食肉卸のプロにご相談ください!